平成19年2月に新型発表されたワゴンR スティングレー。 ワゴンR、ワゴンR RRに次ぐ新しいコンセプトのワゴンRのようです。
グレード構成は「X」「T」「DI」の3種類。 「X」はノンターボ、「T」が60psの「Mターボ」、「DI」がRRでもお馴染みの64ps直噴ターボエンジン。 基本的にどのグレードのエンジンも「K6A」ベースなので、10万キロ時のタイミングベルト交換が不要になっています(タイミングチェーン採用)。 ちなみに、スティングレー全グレードにディスチャージヘッドランプ、キーレススタートシステム、フルオートエアコン、チルトステアリング、14インチアルミホイール等を標準装備。
↑ キーレススタートシステム。これをポケットに入れておくだけで、ドアの開錠からエンジンスタートまで可能。 「キーレススタートシステム」というネーミングから「エンジンスターター」を想定してしまいますが、エンジンスターター機能はありません。
オートマは全グレード4ATコラムで、5速MTの設定はありません(XのみCVT有)。 車高は160cmオーバー。 立体駐車場は不可と考えておきましょう。 「DI」のカタログ燃費は約19.4km/リットル、4WDが約18.8km/リットルとなっています(10/15モードのカタログ燃費)。
今回の取材車種は平成19年登録の「DI」(4ATコラムシフト)、ボディカラーはブルーイッシュブラックパール3。 2WDでディーラーオプションのフロントスパッツを装着しています(フ ロントスポイラーの一種) (※ なお、当記事は取材当時の情報と取材対象車が主となりますので、地域・年代・年式や仕様・モデルの違いなどから、上記車種概要(当時のモデル情報等)や時代背景・周辺環境の基準・流行感覚だけでなく(燃費とか室内環境の感覚など)、当該同一車種でも 当記事情報と(が)異なろう部分もあろうかと思われますので、これら何卒予め m(_ _)m)
運転席に座ってみると、パッと目に付くのが「DI」専用のハイグレードサウンドシステムのオーディオパネル。 オーディオパネルがエアコンと一体式になっているので、アフターパーツのオーディオを考えている人にはあまり嬉しくない装備かも・・・。
ちなみに、新車オーダー時のメーカーオプションではオーディオレス仕様が可能ですが、オーディオレスにした場合にはサブウーハーは付属されません。
シート周辺や足元のスペースについては、チルトステアリング(ハンドルが上下に調節可能)のお陰で男性から女性まで幅広く対応してくれそうです。 ハンドルを握った感じでは、ダッシュボードの張り出しがけっこう大きく感じられ、駐車場などでは前方の車間距離がやや取り難いかも・・・。 男性の私でもボンネットの先を覗き込むような感じなので、女性の方はもっと難しいかもしれませんね〜。
・・・とは言っても、シートポジションは高すぎず低すぎずで、走行中の前方視界には全く問題はありません ^^ 運転席から辺りをキョロキョロしてみると、旧タイプ(旧モデル)のワゴンRよりも窓ガラスが全体的に小さくなっている様子。 車両周辺の視界はやや悪く感じました。
お次は、お決まりになりつつあるシートアレンジのチェック ^^ 室内の広さを十分に活用したシートアレンジは「さすがワゴンR!」といった感じ。 シートを倒してのフルフラットはもちろんの事、ワゴンRの伝統! 助手席を前に倒しての2m級ロングカーゴスペースも健在のご様子。 フルフラット時は、スポーツ感のあるシートで多少のゴツゴツ・デコボコはあるものの、上手いシートレイアウト・デザインのお陰であまり気にならない仕上がり。
ついでにリアカーゴのチェックも・・・。
リアシートの前倒しがワンタッチになっているので、以前のワゴンRのように「ヘッドレストを前に倒して・・・」といった作業が無く、スピーディーかつ簡単にシートが前方に倒れてくれます ^^ 同年代のトールワゴンと比べてみると、「ライフ」ほどのカーゴスペースはありませんが、シートを倒さずに奥行き約45cm、シートを前方に倒しての奥行き約120cmのスペースはかなり十分な広さのはず・・・(横幅は約100cm)。
ちなみに、リアシートは左右分割式のスライドシートになっており、前後に約14cmほどのスライド量が確保されています(カーゴスペースの広さは変わらず)。
リアの開口部は縦約93cm、横幅約100cmと、旧モデルのワゴンRと比べるとやや狭くはなっているものの、開口部の広さはトールワゴン・トップクラスをキープ。
ちなみに、バックドアを開けた状態で地面からドアの取っ手部分までは約183cm。 背の低い「ekワゴン」は180cmくらいなので、トールワゴンの中でも比較的ドアの取っ手位置が低いタイプですね〜 ^^
最近になって標準装備も増えてきた「キーレススターターシステム」について少々。
各自動車メーカーによって「キーフリーシステム」「スマートキー」「インテリジェントキー」・・・等、呼び方・名称は違いますが、基本的な機能はほぼ同じです。 キー本体をキーシリンダーへ差し込まなくても、リモコン本体を身に付けておくだけでドアロックの開錠からエンジンスタートまで可能になるリモコン・システムの一種です。
ページの始めくらいで簡単に説明してみましたが、スズキでは「キーレススターターシステム」という名称で呼ばれています。
スティングレーに標準装備されているリモコンを色々と試してみたところ、キーレス本体が車両と離れたり近づいたりする事によるドアロックの開閉機能は無い様子(ドアロックをせずに車体から離れても自動でロックされる機能はありません)。 ドアロックの開閉はドアノブの奥にある「ポッチ(ボタン)」を押す事により作動します。 ドアロックのポッチは前席の左右ドアとバックドアに設置されていますので、荷物の積み下ろしや助手席側からの乗り降りなどにも便利に使えそうですね〜。
上記画像のように、ドアノブの奥にドアロックボタンがあります。 男性の私は特に問題はありませんでしたが、爪の長い女性の方には少々使い難いような気が・・・。 さらに夜間はボタンが見づらくなりそう ^^ リモコンの本体は、お世辞にも「コンパクト」とは言い難い大きさで、ポケットに入れて持ち歩くにはやや気になる大きさかも・・・。 あくまでもウワサ話しではありますが、オートロックシステムなどの一部のディーラーオプションには対応しきれていない様子(キーシリンダーにキーを差し込まないと、オートロックシステムが作動しないとか)。
一番皆さんが興味を持ちそうな部分ですね〜 ^^ なんと言ってもスズキが大々的にアピールしている「直噴DIエンジン」ですから・・・。
先ずエンジン特性の感想ですが・・・
私が想像していたフィーリングよりもかなり優れていました。 スズキのターボ車特有の「キ〜ン」という金属音は無く、低速のもたつきが少なくて信号待ちからもストレスなくスムーズに加速してくれます。 80km/hからもアクセルに合わせて加速がきっちり付いてきますし、勾配の大きな峠道でもアクセルをグイグイ踏み込まなくても十分な加速を魅せてくれました ^^ キックダウンの反応は悪くはないのですが、キックダウンからの加速感はちょっと重い感じ。 しかし、坂道でもキックダウンを多用しなくても十分な加速をしてくれるので、キックダウンからの加速性はあまり気にならないかも・・・。 実測こそしていませんが、今までのターボに比べると燃費も良いそうなので、ターボ車が必須の人にはかなりオススメ出来るエンジンだと思いますよ〜 ^^)/
その他乗り心地などは・・・
タイヤの銘柄にもよるかと思いますが、新車で標準装備されているタイヤはロードノイズがやや気になります。 タイヤが165/55R14という偏平率ですが、思ったより乗り心地は悪くない様子。 ブレーキ・フィールはけっこう良い感じ。 軽自動車にありがちな「ガツン!」と効く嫌な初期制動もなく、ブレーキを踏み込む強さに応じて効き具合が調整できる「安心感のある」ブレーキ・システムでした。
それとついでに、走行性能以外でちょっと気が付いた点も・・・
スティングレーにはフルオートエアコンが標準装備なのですが、高級車並の温度制御は期待しない方が良いでしょう。 夏期のエアコン作動時には冷たい風とぬるい風が交互に出てきたりで、冷たい風ばかりに当たりたい暑がりの私にとってはちょっと気になりました ^^
以上、と こんなかんじかな。
あ、追記として ひとつ言い忘れていた点を。
旧モデルのワゴンRではかなり気になっていたエンジンルームのコンピューター位置。 新しいモデルはコンピューターの位置が変更されており、事故の際でも接触し難い奥側へ設置されていました。 一応余談までに・・・
^^ (最終更新日 2007年12月)
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