軽自動車研究所（試乗記）

　２代目ムーヴ、平成１２年の１０月にマイナーチェンジした９００系のカスタムグレード・後期モデルです。　マイナーチェンジは外観で丸目２灯がくっついたデザインになり、前後フォグ類なども丸型デザインになっています。　「カスタムターボリミテッド」は「カスタムターボ」にＡＢＳとブレーキアシストを標準装備化にしたグレードで、オーディオもＭＤが標準装備になっています。　カスタムグレードはターボモデルの「エアロダウン系」「カスタムターボ系」、ノンターボモデルの「カスタムＬ系」の３種類がベースとなっています。

　ちなみに、「エアロダウン系」は４気筒ＤＯＨＣ１６バルブエンジン搭載（４ＷＤ除く）、「カスタムターボ系」は３気筒ＤＯＨＣ１２バルブエンジン搭載。　どちらも馬力は自主規制ギリギリの６４ｐｓ。　カスタムシリーズのオートマはもちろん「４ＡＴ」です。

　車高は１６７０ｍｍ。　立体駐車場の標準規格よりも車高が高い為に、ほとんどの立体駐車場には入れないと思った方がよいでしょう。　バックドアは横開きなので、車庫など後部スペースの狭い場所での荷物の出し入れが便利そう。　ドアが上に上がらないので、背の低い女性にはうれしい装備。

　カタログ燃費は２ＷＤで約１６ｋｍ/リットル前後、４ＷＤモデルで約１５ｋｍ/リットル前後（１０/１５モードカタログ燃費・オートマ）となっています。　燃料タンク容量は約４０リットル（ワゴンＲ ＲＲ系は約３０リットル）。　タンク容量が大きいので、給油回数の軽減など長距離走行・高速走行の多い人にも適しています。

　シートのフルフラット形状は、同年代のワゴンＲ系に比べるとデコボコが少なく感じました。　実際に寝ていないので寝心地までは分かりませんが・・・ ＾＾）。　しかし、シートのデコボコが少ないかわりに運転時のシートのホールド性はイマイチ・・・。

　リアシートの座席は１５ｃｍほどのスライドします。　シートを前へいっぱいにスライドさせるだけでもカーゴスペースをけっこう広く使えます（奥行き約７０ｃｍくらい）。　シートのリクライニングはシート後部のレバー、シート横のレバーのどちらからも操作が可能なので、意外と使いやすい印象を受けました。

　カーゴスペースのシートアレンジは、後部座席を倒しただけ（下の画像左）の状態から運転席・助手席の後へたたみ込む２段階。　運転席後部へシートをたたみ込んでも運転席が狭くなる事はありませんが、カーゴスペース床の奥行きは約１００ｃｍくらいなので少々狭く感じます（ワゴンＲは１２０ｃｍくらい）。

　ワゴンＲに比べると少々乗り心地が悪いように感じました。　路面の凹凸からのゴツゴツとした感覚が気になる。　一応念のために、同じ路面を同年代のワゴンＲ ＲＲ（ＡＺワゴン ＲＲ）と乗り比べてみましたが、やはり乗り心地は少々固い感じでした（良く言えば路面からの情報が伝わりやすいスポーティーな感じ）。

　運転席に座った感じは最初に少し狭い印象がありましたが、運転していると慣れてきて気にならない程度。　一応シートとハンドル間（ちょうどフトモモ部分）を測ったところ、約２０ｃｍのクリアランスはあるので十分に余裕の数値。　エアコン吹き出し口付近に配置しているドア・ジュースホルダーは非常に良い！　ただ、ジュースホルダーにカップ型の灰皿を好む人には不向きな配置かも・・・。

　今回、内装部分で一番気になったのはシート生地。　上記の画像では分かり難いのですが、シート生地上層がハニカム構造・網目のようになっていて、シート生地が凸凹になっています。　パッと見た目はスポーティーでカッコイイのですが、汚れやホコリが生地の奥に入り込んで掃除が大変そう・・・。　私の知人に同じシート生地のムーヴに乗っている人がいるのですが、子供の食べこぼしや汚れがシート生地に入り込んでキレイに取れない・・・　という事です。　お子様のいるご家庭やシートが汚れやすい環境下の人には不向きかも・・・。

　と、以上こんな感じかな。　また以上各ご参考までに。