軽自動車研究所（試乗記）

　平成１３年１２月に発表されたＭＲワゴン。　ミッドシップで開発されていた・・・というウワサ話はありましたが、発売されたモデルはごく普通のトールワゴン。　エンジンや足回り等は、同年代のワゴンＲと全く同じ。　エンジンも「Ｋ６Ａ」なので、タイミングベルトではなくタイミングチェーン。

　グレード構成は「Ｅ」「Ｘ」「ターボＴ」の３種類。　「Ｅ」と「Ｘ」はノンターボ、「ターボＴ」が６０ｐｓのターボモデル。　全てのグレードに２ＷＤと４ＷＤの設定がありますが、５速ＭＴの設定は無し。　オートマミッションは、全グレードに４速のコラムオートマが採用されています。　「Ｅ」はオーディオレスで、プライバシーガラスの設定無し。　「Ｘ」は、「Ｅ」にＣＤ・ＭＤオーディオとプライバシーガラスを装備したもので、「Ｘナビパッケージ」は、「Ｘ」にＣＤナビゲーション・システムとオートエアコンをプラスしたグレード。　ちなみに、「Ｅ」と「Ｘ」のどちらにも、アルミホイールは標準設定になっていません（オプション）。

　今回の取材車両は、初期モデルのＭＲワゴンなので、前席のシートはベンチシートになっていません（ベンチシートは、平成１６年２月以降のマイナーチェンジ後から）。　車高は１５９ｃｍ。　同年代のワゴンＲと比べると、車高は５ｃｍくらい低いですが、立体駐車場は先ず不可と考えておきましょう。

　「Ｘ」系のカタログ燃費は約１８．４ｋｍ/リットル（１０/１５モードのカタログ燃費）。　カタログ上では、同クラスのワゴンＲより「１〜２ｋｍ/リットル」ほど低い数値になっていますが、ＭＲワゴンの方が、２０ｋｇほど車重が重たいのが原因なのでしょうか・・・。

　先ず運転席に座ってみると、明らかに、同年代のワゴンＲ（平成１５年〜）よりも天井が低い感じ。　実際に高さを測ってみると、シート座面から天井まで約９７ｃｍ。　ワゴンＲよりも５ｃｍ程度低い数値だが、乗り比べてみると、数値以上に意外と低く感じるのは気のせいだろう・・・。　しかし、身長１７２ｃｍの私でも頭上の圧迫感はないので、男性の人でも、特に窮屈さは感じないと思います。

　ハンドルとシートのクリアランスは約２０ｃｍ。　ワゴンＲよりも２ｃｍほど狭い設計になっているようですが、両足周辺の干渉や狭さは特に気にならない。　ちなみに、ブレーキペダルからシート前面までの距離は、ワゴンＲもＭＲワゴンも約５０ｃｍくらいです（シートを一番後ろまで下げた状態で計測）。

　続いて、リアカーゴの周辺環境チェック！　リアハッチ（バックドア）を開けてみると、ドアの取っ手があまり高くない感じ。　実際に、地面と取っ手の距離を測ってみると、地面から約１７５ｃｍくらいの高さに取っ手がある。　この数値は、背の低いセミ・トールワゴンの「ｅｋワゴン」よりも、５ｃｍほど低い数値です（ｅｋワゴンは、地面と取っ手の距離が約１８０ｃｍ）。　女性に優しい設計なんですね〜　＾＾　ちなみに、ワゴンＲは約１８３ｃｍ、ライフは約１９０ｃｍくらいです。

　バックドアの開口部は、縦が約８４ｃｍ、横が約１１０ｃｍ（最大値）。　カーゴスペースの奥行きは、リアシートを起こした状態で約４７ｃｍ、リアシートを前倒しにした状態では約１１２ｃｍくらいのスペースになります（横幅は約１００ｃｍ）。　ワゴンＲのシートアレンジで好評な、２ｍ級のロングスペースもバッチリ！ ワゴンＲと同じように、前席のシート座面を前へ起こしてシートアレンジします。

　お次は、フルフラット・チェック　＾＾
トールワゴンでは常識となりつつある「フルフラット」ですが、ＭＲワゴンも問題なくフルフラットになりますよ〜。　多少のデコボコはありますが、スポーツシートではないので、わりとなめらかなフラットになる感じです　＾＾

　あ！　天井の高さがやや低いので、参考までに・・・と思い、カーゴスペースの高さも測ってみました　＾＾）/　リアシートを前方へ倒し、フラット状態のカーゴ（荷室）と天井のスペースを測ったところ、高さは約９０ｃｍくらい。ワゴンＲよりも約１０ｃｍほど低い数値でした　＾＾

　男性である私が乗っても不具合を感じませんでしたが、全体的に車を観察すると、女性ユーザーを中心に開発された車・・・という印象ですね〜　＾＾

　室内の説明が主な評価内容となってしまいましたが、走りに関しては、ワゴンＲと比べてもほとんど差が無いのが正直な意見。　コーナーの粘りがやや良いかな・・・？といった程度の感想しか出てこないので、細かい感想は省略してみます　＾_＾）ゞ　試乗中に、オートマのレスポンスが少し悪いかな〜とも思ったのですが、試乗車は走行距離が７万キロ。　経年劣化といったところでしょう・・・。

　以上、何かしらご参考になればと。