車検到来。車検前に手放すべき?それとも車検を受けて下取りに出しても元は取れる?
車検はよく買い替えの目安とされることは多いが、
やはり切れる前に手放した方がお得? それとも受けた後に下取りに出しても元は取れる??
日本自動車査定協会・中古自動車査定士(資格保有)の私がズバリ!解説!!
車検切れ間近の査定評価
まず車検切れが近い状態での下取り査定。 この場合は–
車検の残りが3ヶ月以内であれば加点なし。 自賠責保険は2ヶ月以内であれば加点なし。(ちなみに3ヶ月残っていても数百円相当の加点しかありません)
さらに明らかに修繕が必要と思われる箇所は要所減点されることとなっております。
車検受けた直後の査定評価
それから、対し車検を受け丸々沢山残が残っている状態。 この場合は–
まず車検の残加点。 24ヵ月以内で3万円、23ヶ月以内で28,000円、22ヶ月以内で26,000、、 といった具合に、おおむね月当たり2千円ほど目減りしながらの加点要素が御座います。(12ヶ月以内から目減り幅は減少しますが)
自賠責保険も別途で評価あり。 24ヵ月以内で18,000円、23ヶ月以内で17,000円、22ヶ月以内で16,000円、21ヶ月以内で16,000円、20ヶ月以内で15,000円、、 といった具合に、こちらはおおむね月当たり千円ほど目減りしながらの加点となるでしょう。(平成29年4月1日現在)
そしてキメは 「定期点検整備加点」。 査定日からさかのぼって1年以内に法定点検整備を受けている車には おおよそ1万ほどの加点要素が有り、、(但し、定期点検記録簿でその事実が証明出来る場合に限る)
法定点検整備とは?
>>> 車検の際、同時進行で別途法律で実施が義務化されている点検整備のこと。 24ヵ月点検とも。 ディーラーや車検工場へ車検に出すとほぼ必ず受けていると言えますので、基本的に車検を受けたら法定点検整備も受けていると思われていても問題はないでしょう。(ユーザー車検代行等では受けていない可能性はあり)
これら累積して行くとそこそこの評価にはなると思われ。
これらを踏まえての損得勘定
・・と、これまでの双方の見解を元に 最終的にその差を考察してみると–
例えば車検切れ一ヶ月前の車と 受けた直後で23ヶ月(以内)くらい残っている車とを比べた場合、、 概算でおおよそ受けた車の方が55,000円ほど査定が高くなる計算になると思われ、(修繕費は差し引きプラスマイナス・ゼロを想定。 24ヶ月くらい残っている場合だともうちょい余裕アリ)
ということは?
修繕費別(点検費用等は別)で車検がこのくらいで受けられるのであれば 「受けて損はない」、これ以下で済めば逆に 「得した(利益が出た)」 という事にもなるのではないでしょうか。(なお、修繕費相当の減点は一般的な整備料金レートよりやや高めのものも多いようで、場合によってはもうちょい余裕があるようにも思えます)
但し、
ここに挙げた一連の考察や前提などは 日本自動車査定協会による中古自動車査定基準(以下、協会基準)をベースにしたもので、その他査定基準や評価基準を採るお店では当てはまらない事と~
見込み修繕費はあまり見積もらないお店、(修繕に関する減点をしないお店) かなり大げさにマージンを取るお店、、 車検残が多いと売りやすいですし自社加修負担も減るため、けっこう割りの良い高評価をしてくれるお店、利益チャンスと見込み足元を見て来るお店、、 等々、まあ良い意味でも悪い意味でも。
ちなみにこういった協会基準で査定されているお店は意外とすくないかもしれません。 また協会会員店(通称:査定業務実施店)や協会認定の査定士でもこの基準を採用しているとは限らないことも一応予め。。
またここではあくまで 「車検」 に関する事のみを対象として挙げておりますので、他の要素も複雑に組み合わせて考えると不明瞭な点も非常に多いため、(前後で走行距離も変わってくるでしょうし、数か月またげば基本的な市場相場だって変動するでしょうし。。)
現実的に考えると、
受ける受けないというポイントよりも、その時その時で最善の評価をしてくれるお店を探求する方が はるかに具体的で堅実的な選択肢となろうかと思われ、
まあいかがでしょうか。